2020中山金杯回顧 トリオンフ、クレッシェンドラヴ、ザダル等、次走に向けて
結果
1着 ▲トリオンフ
2着 △ウインイクシード
3着 無テリトーリアル
考察
去年と今年のラップの比較が下の表になります。
去年レースと今年のレースとの性質の差を生んだ最も大きな要因は、上の表で強調した5, 6ハロン目のラップにあると考えられます。
2019年はミドルペースではあるものの、中盤で大きくペースが緩みました。1800mがベストのタニノフランケルがMペースで残れたのも、ステイフーリッシュが向こう正面で捲っていけたのも、この2ハロンの緩みがあったからだと思います。
前半ゆったりとした流れで中盤からペースを少し上げて行ったことで、先行勢と内で脚を溜めた馬には向いた展開となりました。
後方待機となったクレッシェンドラヴとレッドローゼスですが、このラップでは押し上げるタイミングがありませんでした。4角でレッドローゼスは早めに仕掛けたところ、内のザダルも追い出したためかなり大きく外を回され直線失速、クレッシェンドラヴは直線向いて外に出してから追い出しましたが、この位置では流石に届かず、といった結果になりました。高望みではありますが、クレッシェンドラヴに関しては、4角で厳しいことは分かっていたのでカデナと同じように内に進路を取ってほしいところではありました。ステイゴールド産駒の特徴が生きるレース展開になると予想して評価した2頭でしたが、ポジションの不利があまりにも大きく、まだまだ勉強が必要だと反省させられる結果となりました。
トリオンフは、スタート後内のノーブルマーズにしっかりとプレッシャーを掛けて番手外に落ち着いた時点でかなり期待値は高まりました。展開向いたとはいえ、前目から押し切り勝ちをしたということは地力があることを示していると思います。
ウインイクシードは、取りたいポジションをとり、展開も後押していましたが勝ちきれないという辺り、トリオンフとの力の差があったと理解しています。現時点で、枠や馬場さえ向けば重賞で結果を残せるという評価をしています。
テリトーリアルは内でしっかり脚を溜めて直線もすんなり進路をとることができていて、持っている力を出し切っての結果に見えました。実力をかなり軽視していましたが、条件さえあれば結果を残す馬であるというように考えを改めました。今考えると、前走高速馬場だったチャレンジカップはサドラーズウェルズの血を引くこの馬には向かなかったということをもう少し考慮するべきだったかもしれません。
このレースで評価に変化がないのは、後方からのレースとなった
クレッシェンドラヴ、カデナ、レッドローゼス
過小評価していたと感じたのは
ノーブルマーズ、ザダル
過大評価をしていたと感じたのは
ブラックスピネル
です。
ギベオンも、差しが決まる軽い馬場ではないので着外であること自体に疑問は無いのですが、直線の手ごたえが悪く、ラストでかなり垂れていたところが気になりました。
ザダルは道中内から4頭目を回らされて4角で大外を回すロスがあってこの結果だったので、枠とポジションに問題がなければ十分やれていると思いますし、2200mでも結果を残せるのではないかと感じました。